Learning Tree International School[ラーニングトゥリーインターナショナルスクール]

知的バイリンガルを育成する母語と英語のバランス【Learning Tree International School】

最近、英語教育への熱が高まる中、お子さまをプリスクールやインターナショナルスクールへ通わせている親御さんが増えています。
一方で、日本語での教育が滞るなど、問題点も浮き彫りになっています。
母語での教育と英語での教育のバランスについて、Learning Tree(ラーニングトゥリー)インターナショナルスクール代表の柾木史子さんにお話をうかがいました。

Learning Tree International School 代表
柾木 史子 さん
1970年東京生まれ。高校2年次に交換留学生として渡米。The Masters School(高校)、Manhattanville College(大学)を卒業。出産後、自身の子どもをバイリンガルに育てたいと思い、また日本が生き残るためには、世界と競える知的バイリンガルの育成が必要と実感し、2003年にインターナショナル幼児園とアフタースクールを設立。2015年には国際小学部を開講し、現在はスクール経営の傍ら慶應義塾大学大学院 後期博士課程で教育心理学の研究を行っている。

知的バイリンガルを育成する母語と英語のバランス

母語でも英語でも考えられる知的バイリンガルを育成。

訪ねたのは、緑豊かな木場公園の真ん前、Learning Tree International Schoolの木場キャンパス。
地上5階建ての建物は、すべてがLearning Treeの施設で、生徒さんたちの笑い声が教室から響いていました。
他にも西葛西と月島にキャンパスがあり、就学前の子どもたち約350名が通っています。
また、2015年4月に開講した日本の小学校とダブルスクーリングができる国際小学部には、現在約90人の生徒が通い、2019年4月には約150人になる予定です。

まずは柾木さんに、母語と英語はどんなバランスだとバイリンガルになれるのかをうかがいました。
「幼児期には、家庭では母語、スクールではすべて英語で生活し、二か国語の基盤を作った後は、日本の小学校で基礎学力をしっかり身に付け、日本の習慣や文化を学びつつ、国際小学部にて、英語で自分の意見を持つ、論理的にディスカッションするといった欧米では当たり前とされている能力を磨いていくことが良いバランスと思います」と柾木さん。
「Learning Treeの目指しているのは、知的バイリンガル・バイカルチュアルです。英語がちょっと話せる子ども、ではないのです。
英語でも母語でも両方でしっかり考えられる子どもが、知的バイリンガル・バイカルチュアルです。卒園までには英検3級レベルの英語力と思考力を獲得して、国際小学部では準1級レベルになります。同時に、日本の学校へ通い日本語や日本文化も大切にしていることで、将来グローバルに活躍する際、強みになります」

どうしたら日本にいながらにして、そのような高度な英語力を習得できるのか。
インタビューを続けると、代表の柾木史子さんの揺るぎない教育方針とこだわりの環境に、その答えが見えてきました。

研究されたカリキュラムと教育心理学に基づいた指導方法

「Learning Treeを設立したきっかけは、私の子どもが生まれたときに、『この子をバイリンガルにしたい』と思ったことです。
英語を習っても話せない、読めない、書けないでは、意味がない。英語を自由に操れる状態にしてあげたい。
そこから幼児教育の勉強を始めて保育士の資格を取り、2003年にネイティブの先生を雇って生徒3名のプリスクールを設立しました」と柾木さん。
その母親としての純粋な願望が教育熱心なお母さま方の共感を呼び、さらに、テーマ学習や読み書きをバランスよく入れた独自のカリキュラムで、子どもたちが本当に知的バイリンガルに育っていくのを目の当たりにした親御さんから口コミで広がり、年々生徒数が増えて、現在の規模になったそうです。

そして柾木さんが掲げるLearning Treeの教育方針は、単なるバイリンガルを育てるスクールとはしていません。
「英語はあくまでも道具。一番大切なことは、子どもたちに将来幸せな人生を送れるように成長してもらうことです。だから英語だけではなく、将来どんな困難に直面しても楽しみながら挑戦できる精神の強い、感性豊かな人間になってもらいたいのです。そのために、教師や親は何ができるのかを、常に探求しています。例えば、American Psychology Association(アメリカ心理学会)、British Psychological Society(英国心理学会)、日本教育心理学会、日本発達心理学会などにも積極的に足を運び、最新の教育心理学研究に触れ、子どもの学習意欲やウェルビーイングについて研究しています。そして、それを基にネイティブの担任や保育士たちが、効果的な指導方法をさらに強化できるようにしています」

英語を身に付けるだけの英語教育では、知的バイリンガルは育成されないということのようです。
Learning Treeが目指すのは、夢を叶える知的バイリンガルです。子どもたちは、自身の幸せを実現させるために前向きな夢を持ち、その夢に向かって毎日楽しく学んでいます。
柾木さんがスクールを立ち上げるきっかけとなったご長男は、現在スイス連邦工科大学で建築学を専攻し、今秋からは交換留学生として東京大学建築学部で学び、将来グローバルに活躍する建築家を目指されています。
まさに、知的バイリンガルを体現しているのですね。

ネイティブの子どもが英語を学ぶ環境を再現。

知的バイリンガル育成には、何か秘訣はあるのですか?と質問すると、授業の質と子どもたちの意欲を高める方法を教えてくれました。
「まず幼児期の英語習得は、ネイティブの子どもたちが英語を習得する生活の場を再現すること。そして何より関係性を育める大人の目が行き届く温かい環境であること。この時期にアタッチメントを形成することは、のちの積極性や粘り強さ、自己効力感、レジリエンスなど、あらゆる精神面の成長に大切です。それを可能にするのがLearning Treeの五層の教室構造です」

  1. 授業を担当する先生は絶対にネイティブ。最近では、フィリピン人やインド人など英語の話せるノンネイティヴを担任にするインターナショナルスクールが増えているようですが、Learning Treeでは担任は確実にネイティブ。まるごと吸収する幼児期に、正しい文法や美しいイントネーションを聞かせてあげることは必須だそうです。
  2. 教室の中にはそのネイティブの担任を補助するアシスタントが常にいます。きめ細やかにてきぱきと子どもたちのお世話をする姿が印象的でした。
  3. 教室の外からは、アドミンと呼ばれる日本語・英語のバイリンガルの保育士が見回りながら、子どもたちの様子を把握し、何かあった時にはすぐにサポートできる体制です。子どもたちへの声かけがとても温かく、子どもたちからも見守られている安心感が伺えました。
  4. Headmistressがクラスを見回り、担任の授業の行い方や、生徒への指導方法について、フィードバックを行っていました。
  5. 代表の柾木さんは、全体としての教育方針を打ち出すだけでなく、プリキンダー350人、小学部90人の全員の名前と特徴を把握していて、一人ひとりに合った対応を、担任やアドミンにアドバイスしています。

この子どもを見守る五層の構造に、知的バイリンガル養成のしくみがあったのです。

ネイティブの先生の活きた英語シャワーを浴びるプリスクールの子どもたち。Learning Treeでは、就学前の子どもたちを学年別に5つのクラスに分けて教育。生後6~24カ月の赤ちゃんをBaby Seeds、2~3歳の子をLittle Sprouts、年少さんをBig Sprouts、そして年中さんをSaplings1、年長さんをSaplings2と樹木の成長に沿ったネーミングのクラス編成です。

英語力と自律性を同時に学ぶ充実したスクールイベント。

子どもたちの知的好奇心を刺激し、やらされているのではなく、自らやりたい!という気持ちを味あわせてあげることが自律性につながります。そのために、Learning Treeでは年間通してスクールイベントを開催。4月は遠足・春の一泊キャンプ、5月はスポーツデイ、6月はルアウパーティ(フラ・ウクレレ発表)、9月は遠足、11月はハロウィンパーティ・秋の一泊キャンプ、12月はスクールコンサート、1月は遠足など、催し物が目白押しです。またサマースクール中は希望者に、千葉県鴨川市の自然豊かな場所にあるログハウスで3泊4日キャンプを実施。テレビもゲームもない環境下で様々な体験学習。親元を離れて、お友達と寝食をともにする共同生活は、多くの子どもたちにとって初めての体験。心も身体も一回り成長します。

週1〜2回のアフタースクールでは、バイリンガルは難しい。だから、英語力を磨き続ける国際小学部。

「英語と日本語のバランスをとるには、本人の意識がとても大事です。日本の小学校に行って友達もでき、英語の環境にいる意義が感じられなくなってしまうとやる気も英語力も下がる可能性があります。以前は週2回くらいのアフタースクールという気軽に続けられるシステムもあったのですが、卒園時にペラペラ話していた子どもたちのスピーキング力が落ちてくるという問題点がありました。そこで、担任制で平日毎日14名のクラスメートと机を並べる国際小学部を開講したんです。生徒の意欲の継続と、英語力アップの効果が素晴らしく、今は小学部一本です。生徒はやれば自分ができるという有能感を感じることができているようで、それも励みになっているようです」と柾木さん。

月〜金の放課後の2時間で、アメリカの小学校で実際に行われているコモンコアスタンダードに沿った現地さながらの授業内容を行っているとのこと。
でも実際にそんなことは可能なのでしょうか。
「体育や音楽は日本の小学校で行っているので、小学部では割愛しますが、Language、 Literature、 Informational text、 Writingなど、アメリカのコモンコアはすべて網羅しています。アメリカは夏休みが三ヶ月と長いですが、Learning Treeの生徒も先生もそんなに長く休みませんから(笑)。学年末には全米統一学力テストを受験して、学年修了の証としています」
気になるテストの成績は総じて優秀で、全米でもトップクラスにランキングされているそうです。

国際小学部の担任は、全員教員免許を持ち、子どもたちを惹きつける授業が行われていました。
ちなみに、国際小学部の2019年度入学試験は2月16日と3月16日だそうです。

こだわりは食育にまで拡張しオーガニックカフェを開設。


Learning Treeでは、子どもたちの健全な成長を願って食にもこだわり、100%オーガニック素材で作るオリジナルランチやスナックを提供。身体を温める根菜・豆・海藻・生姜を沢山取り入れ、動物性のものは控えめにしながら、6名の栄養士たちがバランス良く献立を立てています。
調理はすべて木場キャンパス1階の厨房で行い、西葛西と月島にも毎日配達。月・金は魚、火・木はベジタリアン、水曜日はお肉を使った多彩なメニューが供されています。

また木場キャンパス1階には、2014年に「オーガニックカフェ ルル」をオープン。
子どもたちに毎日提供しているヘルシーランチが、多くの方に召し上がっていただけるようになり、連日親子連れで賑わっています。

INFORMATION
スクール名 Learning Tree International School
ラーニングトゥリーインターナショナルスクール
住所 [木場キャンパス]江東区木場5-6-30 ☎03・5809・8900


[西葛西キャンパス]江戸川区西葛西6-12-4 1・2階 ☎03・6808・5656


[月島キャンパス]中央区月島2-14-12 4・5階 ☎03・3536・7890
URL https://www.growing-trees.com

関連記事

  1. 26種類のカレーと壺窯料理が自慢。
    子どもから大人まで家族でインド、ネパール、タイ、ベトナム料理が楽しめるアジアンビストロ。【グラス】

  2. 菜盆堂Vinefru 築地[ナボンドウ ビネフル ツキジ]

  3. 信州ダイニング アネッソ・やまか

  4. 老舗の焼肉店がカジュアルな焼肉店をオープン。【焼肉スタミナ苑2986】

  5. L’Agréable Esprit de GAMIN[ラグレアーブル エスプリ ド ギャマン]

  6. 写真で想い出をカタチに残せる赤ちゃんとママの教室【ベビーフォト・ベビーマッサージ&サイン教室 きのねっこ】